ネットショップの経営感覚

2006/05/24

 
楽天市場にトライした店主の話の続き。

私が「楽天市場への出店は勉強代として考えてくださいよ」と言ったのには理由がある。ネットの世界には地方も都会もないかわりに、過酷な競争もあるということを理解してもらわなければならない。銀座やニューヨークの一等地で他店との競争に晒されながら商売を続けてゆけるだけのセンスや商魂が無ければ、ネットショップは成功しない。

「『ネットで儲ける』という本がお店にたくさん並んでいるでしょう?つまり、あの本が売れている数だけ、ネットで儲けることが出来ない人がいるということですよ。ほら誰でも英会話がペラペラできるなら、英会話の本は売れないでしょ?あんな感じですよ。」

もうひとつ。ネットショップをオープンしてうまくいかなかったときに、「アクセスが少ないから」「パソコンは操作が難しい」「忙しいから」といった理由をつけて、ネット販売から背を向けてしまうケースが多い。楽天市場であれば、そういった言い訳は利かない。初心者店長が受講する楽天大学ではきちんと専任の店長を立てて、運営するようにアドバイスしている。メルマガやプロモーションの方法についてもきちんと教えてくれる。同窓のつながりも出来、下手なコンサルよりも余程効果がある。

とにかく、楽天市場である程度ネットショップの経営感覚を掴み、自分の強み弱みを把握してから、次の戦略を考えてみればいい。ご近所づきあいも不動産も何も無いのだから、閉店も気軽である。ネットショップをたたむ事に、必要以上に恥ずかしさや情けなさを感じる必要は無い。

リピート率が高いショップで損得トントンならば、自前サイトに移行してゆけば黒字になるだろうし、楽天の集客力に強い魅力があるなら、楽天の商売を更に積極的にやるもよし、Yahoo!ショップを開業するのもよいだろう。商品が不定期に入荷するような業態であれば、楽天市場は閉鎖し、Yahoo!オークション等を中心に販売してゆく方法もある。メールマガジンが得意な店主も居れば、実店舗に来てもらうのが一番だと考える人も出てくる。

ネットショップを始めて、地元が持つ魅力を再認識する人も居る。最初は洋服を販売していたのに、半年後には地場の生鮮食料品や海産物を販売していたというサイトも少なくない。同じ商店街の魚屋さんや農協と協力して商売をするから、地元の人たちからも一目置かれる。

こういったアドバイスは、リサーチすれば、ある程度はショップを始める前にできる。しかし、熱に浮かされた状態ではなかなか聞いてくれないものであるし、いつのまにか視野が狭くなってしまっていろんな手法があることに気付かないものである。

「勉強代」だというのはそういうことである。

そして後継者問題に関しても、ネットショップというのは追い風である。(その話はまた次回にでも)

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