ポイントシステムとITの絡み合いの果て

2006/03/16

 
2005年12月から2006年1月頃、楽天がANA等いくつかの提携先と組み、ボーナスポイント2000点(つまり2000円のお買い物券)の付与を餌に、新入会員獲得キャンペーンを実施した。

ところが、ちょっとした操作を繰り返すだけで同一人物が何度も申し込むことができてしまったため、楽天ポイントを大量に集める人がでてきてしまい、さらにその方法がネットに広く流布した。楽天では慌ててこのキャンペーンを中止し、キャンペーンに乗って普通に応募した人の分も取り消した上、そのポイントを使用して購入した商品の代金を会員に請求したという。

お買い物券を沢山持って商品を購入した人に、「あのキャンペーンでズルをした人がいましたので、金券はナシにして、現金でお買い上げいただきます」というような感じである。 その後は、正規のポイント取得者に対してはポイントを戻したり、本当に請求が来るのか等、ネット上には噂が飛び交い、しばらくドタバタが続いた。(幸か不幸か世間ではライブドア問題で、あまり話題にも上らなかった)

このケースでは基本的には、ポイント制度の設計やシステム設計の問題であるが、数多くの不信感を利用者にバラ蒔いてしまったことも確かである。

また、最近ではコンビニや携帯電話支払い等を組みあわせた方法が広がっている。マイレージやポイントが溜まる、「とあるクレジットカード」をコンビニ払いで作っておき、クレジットカード会社から請求が来たら、携帯Edyにクレジットカードから支払い額分をチャージして、コンビニで支払うというもの。(もっとも既にこういった連鎖に対し、防止策を講じる会社も出てきているというが、さてどうだろうか?)

つまり、いくつかの支払い手段を組み合わせて、お金をぐるぐる回してゆくと、通過した電子マネー媒体にどんどんポイントが溜まる連鎖の環ができるという仕組みである。個別のシステムには問題は無いが、全体としてみると、予期しない動きができてしまっている。

システムが繋がるということは、こうした怖さを含んでいるといえる。ひとつひとつの情報システムでは、しっかりとシステムを作っていたとしても、大きな連環の全体を見て開発しているわけではないから、こういう裏技的な問題が発生してしまう。

社内システムでも同様だ。いくつかのシステムをうまくつないでゆくと閲覧できてはいけない情報が閲覧できたり、社内で禁止しているはずのソフトの不正コピーが、社内ルールの順序を入替えるだけで正規ルートで可能になっていたりする。

一つ一つのシステム運用は、担当するシステム会社のエンジニアに聞けば分かるが、会社全体の運用を確認することは、その会社でなければできない。システムを1社に任せてしまうと、コスト面やサービスの質の面で問題があるが、複数会社に分散させてしまうと、今度は全体統括に対する責任が重くなってくる。

このあたりは、社内システムの普及具合、社員の意欲や人材、システム会社の状況等を総合的に見て、一番良い方法をケース毎に見てゆかなければならないと思う。

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