Windows Server 2003 R2

2006/02/06

 
2月3日付けで、Windows Server 2003 R2サーバーが発売された。
最近、マイクロソフトはメジャーなバージョンアップを4年に1回、マイナーなバージョンアップを2年に1回という割合でリリースしているが、今回のWindows Server 2003 R2はマイナーリリースということになる。

このように、枯れた技術を使ってシステムを構築するというのは、コスト面、リスク対策面で大きなメリットとなる。製品自体の安定性もあるのだが、開発エンジニアが手馴れてきているというのもある。

新製品が発売されたからと言って、エンジニアがその新製品を手にする機会というのは、かなり恵まれた環境に居るエンジニアでなければ無いといっていい。MSDNという年間20万円くらいの開発者用ライセンスを購入していて、なおかつテストランできるようなサーバー機を会社が貸し与えてくれ、さらにそれで「遊ぶ」時間を与えてもらわないとならない。新製品発売から数ヶ月以内に順次始まる有償セミナーはひとり数十万円かかる。(良質の解説書が出てくるまでには半年から1年近くかかる)

さて、高価な有償セミナーを受講できるようなエンジニアは、どんなエンジニアなのだろう?IT会社の社長の気持ちになって考えてみよう。大型の数千万円から数億円のシステム開発案件を任せられているようなエンジニアと中小企業向けの数百万円の開発を担当するエンジニアのどちらが高い利益を生むかを考えてみれば大方想像が付く。もちろん、しっかり勉強して事に当たる会社もあるのだろうが、なかなか全員が受講するというわけにはいかない。

エンジニアが手馴れているということは、見積もりにブレが少なく、開発工期が速く、結果として安く開発できることになる。したがって、R2が出てからサーバーのリプレイスを検討するというのは、賢明な判断ともいえる。R2といってもいくつかの機能が強化され、使い勝手が良くなっている。

さて、今回のR2リリースで私が注目しているのは、分散ファイルシステム「DFS」関係の機能強化だ。これまでのリリースでは、DFSはわかりにくく使いにくかったので、あまり活用されていなかったが、うまく設定すれば非常に高い効果を発揮するので、是非使ってもらいたい機能である。

たとえば、本社?営業所が3箇所にあり、それぞれが光ファイバーのVPN等で高速接続されている場合、今までだと各営業所や本社のサーバーにファイルを保存しておき、ファイルをメールに添付して営業所から本社に送ったりしていたはず。

それを、サーバー名を気にせずに共有フォルダーのデータを開いたり書き込んだり出来るようになり、あたかも巨大なサーバーが1台あってそれを全社で共有するイメージだ。本社で使っても営業所で使ってもフォルダの構造は同じとなる。

2006年後半からは、そろそろ新しいパソコン「Windows Vista」や、Windows Server 2003 R2の後継で2007年の発売といわれている「Longhorn Server」に関する情報が増えてくる。新しいメジャーバージョンが出てしまうと、エンジニアの興味はそっちへ移ってしまいがちである。

新サーバーが出る直前に、枯れたシステムで開発依頼をしてみるというのも、中長期戦略としては悪くないように思う。

ITコーディネータ/太田垣博嗣

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