Adobe Reader7の開発体制を覗き見る

2005/02/07

 
他の会社がシステム開発をどのような体制でやっているのか、ということはシステム部門の役職者ならずとも、システムベンダーのシステムエンジニアやプロジェクトマネージャーも気になるところである。

ところで最近、Adobe Acrobat Reader Ver6がバージョンアップし、Adobe Reader7になった。起動時間が驚異的に速くなったので、遅さにイライラしていた人はすぐにバージョンアップしたほうがいいだろう。

このAdobe Reader7、メニューの「ヘルプ」から「Adobe Reader 7.0について」を選択すると、Adobe Readerの大きなロゴが表示され下のほうに「クレジット」というボタンが表示される。ここをクリックすると開発に携わったエンジニアの名前がズラズラっと表示される。

この開発者一覧をエクセルに取り込み、担当部門と担当者数で集計したところ、ここにクレジットされた総開発者数が約800人であることが判った。以下に示すのはそのときの集計リストである。

興味深いのは、Engineeringに193人、Quality Engineeringに151人、 Managementに97人という人員配置である。私が関与してきた日本の開発プロジェクトでは、ここまで品質部隊が充実したプロジェクトにお目にかかったことは無い。せいぜいプロジェクトリーダーが仕様書やテスト結果をチェックしているだけのプロジェクトが多い。品質担当者が存在しないプロジェクトも少なくは無い。

一般的なビジネスシステム導入とは単純比較できないものの、ソフトウェアプロダクトが生命線である彼らがいかに品質に重点を置いているかが伺える。ITコーディネータがプロジェクト体制を考える場合、こうしたプロジェクト全体の配合率を間違えていないかどうかを考えてゆくのもよいだろう。



人数 担当
003 Acrobat Administration
008 Adobe Applications Prepress Team
006 Adobe Graphics Manager
009 Adobe Graphics Manager Printing
012 Adobe Systems Japan
006 Adobe XML Engine
004 Color Management
003 Core Technology Administration
011 Core Technology Architecture
005 Core Technology Management
032 Core Technology Quality Engineering
005 Core Technology UI
010 Core Type
006 Customer Quality Feedback
003 Developer Support
011 Developer Technologies
193 Engineering
009 Information Technology
029 Instructional Communications
006 Legal
012 Localization
097 Management
021 Marketing
012 Packaging and Manufacturing
011 PDF Libraries
023 Product Management
151 Quality Engineering
007 Release Engineering
005 Release Engineering for Core Technologies
014 Technical and Customer Support
010 Type
011 User Interface
004 Visual Design
799 Total


ITコーディネータ 太田垣博嗣


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